CASE 01
7行の会議メモを、どこまでAIに任せられるか
内容の薄い架空メモを、次の会議で判断できる材料へ変換しました。目的は文章を整えることではなく、未決事項を勝手に埋めずに整理できるかを確かめることです。
結論から言うと、論点の整理、表形式への変換、矛盾の確認まではAIに任せられました。一方、担当者、正式な期限、施策の実施可否は、元のメモに根拠がないため人の判断として残しました。
入力した7行
検証では、実際の機密情報を含まない次の架空メモだけを素材として渡しました。担当者と期限が書かれていない状態を意図的に残しています。
・新しい問い合わせ導線を8月中に試したい ・Xから来た人が診断まで進まないという話が出た ・LPの説明が少し長いかもしれない ・まずスマホ表示を優先して見直す ・比較記事からアプリへの遷移も確認する ・誰が担当するか、正式な期限は未定 ・次回会議で変更案と計測結果を見て判断する
依頼時には「未決事項を推測で確定しない」「実在人物を追加しない」「外部送信しない」という停止条件も付けました。
出力された内容
AIはメモを、1枚報告、決定事項、未決事項・アクション、リスク、確認メール案の5つへ分解しました。単なる要約より、次の行動と不足情報を同時に見られる形になっています。
1枚報告目的、優先確認項目、次回判断を短く整理
担当表担当・期限を「未定」「要確定」のまま保持
リスク遅延、計測不足、説明不足の可能性を列挙
確認メール担当と期限の確認に絞った下書きを作成
| 項目 | 担当 | 期限 | 状態 |
|---|---|---|---|
| LP説明量の短縮案 | 未定 | 次回会議前・要確定 | 未着手 |
| スマホ導線確認 | 未定 | 次回会議前・要確定 | 未着手 |
| 比較記事からの遷移計測 | 未定 | 次回会議前・要確定 | 未着手 |
人に残した判断
- 各作業の担当者と提出期限を決める
- 「診断まで進まない」を実測値で確認する
- LPを短くすることで理解が下がらないか比較する
- 確認メールを実際に送るか承認する
AIが自然な担当名や日付を補うと、文章は完成して見えます。しかし、その完成度は根拠のない決定を隠す危険があります。今回もっとも重要だったのは、空欄をきれいに埋めることではなく、空欄のまま目立たせることでした。
この検証で分からないこと
架空データを使った1回の試作であり、会議時間の短縮率や意思決定の改善率は測定していません。外部へのメール送信、担当者の割り当て、施策の公開も実行していません。
実際の会議で使う場合は、機密情報を入力してよい環境かを先に確認し、AIの出力を議事録の確定版ではなく確認用の初稿として扱う必要があります。
再利用するときの最小テンプレート
目的: 元のメモ: 確定していること: 未決事項: AIに任せること: 人が判断すること: 禁止する補完・外部操作: 最終出力:
元メモと一緒に「人が判断すること」と「禁止する補完」を渡すと、読みやすさだけでなく安全な停止位置も設計できます。